こんにちは、地方大学院卒のろくみんです。
ネコマル
ろくみん
結論から言いますと、理系大学院生の大半は「非常に忙しい!」です。
ただ、この忙しさも時期やイベントによって大きく変わってきます。
僕自身、大学院に進学してからは想定外の忙しさで困惑した場面が幾度となくありました。
また、大学院に嫌気がさして途中で辞めてしまう人も少なくありません。
なのでこれから大学院に進学する人にとって、一つの参考になる記事になればうれしいです。
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筆者の紹介
私の簡単なプルフィール
- 地方国立大学を修了
- 大学では化学系を専攻
- 頭の良さは普通くらい
普通過ぎて、何も言えませんね。こんな感じの大学院生はごまんといると言っていいでしょう。
しかし、普通のプロフィールだからこそ、参考になるのではないかと思います。

そもそも大学院生って?
大学では飽き足らず、さらにその上にある大学院に通っている人たちの事を指します。
ネコマル
という人のためにも簡単な説明だけしておきますね。
大学院では博士課程前期(修士、二年間)と博士課程後期(博士、三年間)という二つの区分があり、どちらも行くと合わせて五年。
かなり長いです。
ネコマル
日本ではより長く勉強した博士の方が就職しづらいため、大半の人は修士の二年間で卒業して会社に就職する道を選びます。
かくゆう私も修士卒なので、この記事では大学院の二年間の生活について紹介していきますね。
大学院生って普段何をしてるの?
この質問、大学院生であれば一度は聞かれたことがあるはず!
大学院生になると「研究室」と呼ばれる組織に配属され、基本的には卒業まで学校生活の9割をこの研究室で過ごします。
この研究室では、文字通り一日中「研究」をしていきます。
大学までは「教えてもらって知識を蓄える」ことが基本でしたが、大学院では「分からないことを調べる」というスタンスになります。
さらにやるべきことは研究だけではありません。講義への出席やアルバイト・後輩への指導・就活といったことも同時進行でこなしていく必要があります。
ろくみん
なんで大学院生は忙しいの?
先ほど大学院生は研究をメインで行っていると話しました。
しかし、一口に研究と言ってもやることは山ほどあります。
これらすべては大学院生として必須なものです。
研究とはその性質上、何も分からないものを調べるので、非常に手間と時間がかかります。
また、「はい、ここまで!」というものが無いので、永遠に終わることがありません。
ろくみん
これらが色々と積み重なって大学院生の時間がどんどん削られていきます。
そんなこんなで忙しくなるのですが、何も一年中ずっと忙しいわけではありません。
忙しい時もあれば、暇な時もある。
結構波があるのが、大学院生なのでここからは大学院生の年間スケジュールを紹介します。
大学院の年間スケジュールとイベント紹介

大学と同様、大まかに
の四つの区分があります。
さらにそれぞれの区分の中で中間報告会や学会が定期的にあって、その他に就活などのイベントが絡んでくるのが基本です。
ネコマル
イラスト中の単語を知らない人のためにも、下に簡単な用語解説を載せておきますね。
研究の進捗状況を教授に発表する日。
適当な報告をしようものなら、フルボッコにされてしまうので大変。
問が飛んでくる。平凡な僕らはただ時が過ぎるのを待つのみ。
大学院一年前期
大学院では基本的に一年生の間に講義を全て取得してしまいます。というのも二年になってから講義に出た際の負担が大きく、早めにとってしまう人が多いためです。
また、私の大学ではこの時期にTAと呼ばれるアルバイトを大学から頼まれます。
主に学部生の授業や実験に入り、教授のアシスタントとして働くのが仕事。実験の息抜きにもなるので、割と楽しい。
大学院一年後期
前期から続いて講義、研究の項目がありますね。違いとしてはTAが終わり、就活が本格化してきたところでしょう。
正直、大学院の研究と人生の最重要イベントと言ってもいい就活を両立するのは非常に大変。
出来れば就活前に研究で結果を出していることが望ましいです。
ネコマル
ろくみん
大学院二年前期
この時期でやっと講義がなくなり、就活と研究の二つになりました。
しかし就活はそう簡単に終わるものでもありません。3月中に終わってしまう高スペックの人もいますが、たいていの人は5月~6月くらいまでかかります。
しかし就活が長引けば…研究がおろそかになりますよね?
なので早めに研究結果を出すことが求められます。
ろくみん
さぼらず、計画的に研究を進めておきましょう。
大学院二年後期
ここまでくると、やるべきことは研究のみです。
ネコマル
ろくみん
ネコマル
大学院を卒業するのに必須な「修士論文」を書くために皆必死に実験しています。
生活リズムは崩壊し、研究成果が出ないことに戸惑い、卒業まで時間が無いことにも焦りだす時期でもあります。
精神的にも身体的にも非常に追い詰められている時期ですので、ご家族や恋人にこの時期の大学院生がいたら優しく見守っていてあげてください。
大学院の生活は修士論文の執筆作業や報告会・学会といったイベントにも大きく左右されるものとなっております。
ですので、このここからは各イベントの前後という形で一日の生活例を紹介したいと思います。
比較的楽な一日(報告会・学会後)
忙しいイベントの次の日はだいたいこんな感じになります。
本来は10時に大学へ行かなくてはいけないのですが、ゆっくりとお昼ごろ来る人が多いです。「昨日まで大変だったし、まあいいか」と先生も多少緩くなります。いわゆる暗黙の了解みたいなやつですね。
私も行きたくなさ過ぎて、家でゲームしてから行ったりしてました。
ろくみん
でもこれが許されるのはせいぜい一日。そこからは普通の日々に逆戻りです。ずっとこんな生活だったら楽なんですけどね、しょうがない。
平常運転な日
ザ・一般的生活!!
大学のパンフレットに乗っているかのような綺麗な円グラフですね。
これだけ余裕があれば、家で料理をしたり、ゲームをしたり。いろいろやっても問題ありません。
こんな感じになるのは、だいたい報告会や学会の二日後くらいからです。
しかし、こんなボーナスタイムはそう長くは続きません。
ここから次のイベントが近づいてくるにつれて忙しくなってきますよ。
ろくみん
普通に忙しい日(研究頑張っている時など)
会社員がちょっと残業しました。みたいな感じのグラフですね。
最初はこれでも疲れるのですが、そのうち何も感じなくなります。
むしろこの時間に帰れるのはめちゃめちゃ早いくらいです。
なんなら、17時を過ぎてからやる気が出てくると言っても過言ではありません。
ネコマル
このくらいであれば自分の時間もありつつ、研究もしっかりやっている充実した一日ですね。
ろくみん
ネコマル
次はいよいよ、報告会・学会前の作業に追われている日になります。
それではどんどん次行ってみましょう!
泣きそうになりながら作業してる日(報告会・学会前)
ろくみん
一気に忙しくなってきましたね。
やることを処理しきれなかったり、先延ばしにしたりした結果がこれです。しかし、ギリギリまで面倒ごとは避けたいのが人間というもの。たとえ大学院生と言ってもそれは変わりません。
前々から報告資料を作っておけばいいのですが、不思議とこれが出来ない。
次こそ前々から準備するぞ!と意気込むのですが、いつまでたってもやらない。
これは研究室七不思議の一つといっても過言ではないでしょう。
ネコマル
しかしこれくらいまでは、自分の仕事管理でどうにか回避できるレベルです。
テキパキ動ける人はこうならないかもしれません。
しかし、この先は自分ではどうにもならないレベルになってきます。
ろくみん
ではそろそろ大学院生の神髄を覗いてみましょう。
ネコマル
発狂しながら作業してる日(就活中の報告会前など)
ネコマル
見れば一目瞭然ですが、休憩も取らずほぼ寝ずに活動しています。
実際、9時からの報告会用資料の完成が朝8時という事もありましたし、研究室の床で寝たことだってありました。
疲れもあまりとれないので、パフォーマンスも落ちてますが、そんなことを気にする余裕すらありません。
作業を終わらせる。それだけを考えて無我夢中です。
直前で解析したデータが実はゴミデータだった!なんて発覚したら、もう大変です。
もう一度実験する時間もないので、発狂するしかできません。
ろくみん
こうなったら指摘されるのを覚悟で報告会に臨むしかありません。それはさながら穴の開いた鎧を着て戦場に行くのようなものですから、不安でしょうがないです。
そうならないためにも、解析は早めに終わらせるようにしましょうね。
ネコマル
この日程をこなした時は、間違いなく大学院で一番忙しいだろうと感じました。
しかし、それは考えが甘かったようです。
大学院生、最後の試練。その名も「修士論文」。
そいつは私たちの想像をはるかに上回る、とんでもない怪物だったのです。
修士論文との闘いの日(修論提出前)
画面がほぼ真っ赤。まるでドラマの殺害現場の様ですね。
さすがに毎日こんな生活ではありませんでしたが、数日あったのは確か。
こうなってくると、家がシャワールームとなり、夜中の三時に帰るのを早く感じるようになります。
ろくみん
きっと家族の支えや教授の人柄、研究室のメンバーに恵まれたからこそ、乗り越えられたのかなと考えています。
なので、これから研究室を選ぶ予定の人は是非しっかりと吟味して選ぶようにしてください。
ただでさえ大変なのに、これで変な研究室に入ったら完全ハードモードまっしぐら。
これだけ忙しい日を過ごすのですから、ちゃんとした選び方で見定められるようにしましょう。

まとめ
大学院生の生活をはいかがだったでしょうか。
想像通りでしたか?それとも意外だったでしょうか。
これだけ忙しくなってしまうのは「研究」が非常に奥深いものであるためです。
しかし、そこが面白さでもあり、大変さでもあるので難儀なものです。
また研究だけでなく、後輩の指導や装置のメンテナンスなどをやる場合もあり、そういった複数の要因が大学院生を忙しくさせているのだと思います。
以上、ろくみんがお送りいたしました。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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